不登校児童に対して教師(学校)が考えること・とるべき対応【個別性が大切】

学校関係

こんにちは

てぃーちゃーMです

「私の担任なのに生徒が不登校になってしまった・・・」

「不登校の児童を受け持つことになったがどうしたらいいのだろう・・・」

このような状況はよくありますが

実際、どうやって対応すればいいのか難しいところです

今回は、保護者や生徒の声も紹介し、その中から

教師として不登校児童をどう考え、どう行動すればよいかを紹介します

結論ですが

生徒や保護者への理解、他者への理解が一番大切です

実際、私も現役のころに、もっと生徒を一人の個性のある人間ととらえ接しておくべきでした

「不登校児童はどうせ○○なんだろう」という決めつけが自分の中にあったのかもしれません

5年目で不登校児童を受け持った時に、生徒の理解を最優先で考えて話を聴こうと思ったので、その生徒は不登校から、その後は無欠席に変わりました

前回も紹介しましたが、不登校になる生徒の理由は様々です

(参考:▲不登校の子を持つあなたに伝える学校への対応の求め方【まず休ませよう】▲

という事は、それぞれに合った、適切な対応が求められるという事ですよね?

例えば

生徒から、あなたに対してヘルプが出されている場合もあれば

生徒は、あなたにヘルプを求めていない場合もあります

なのに、積極的な家庭訪問を続けているとかえって逆効果になったりもします

まず、保護者や生徒本人がどんな思いなのかを少しでも知り、「色々な心境があるんだな」と知りましょう

それを知ることで、あなたの教師としての成長が早まり、クラス全員で楽しい毎日を過ごせるようになります

個別性が大切

生徒一人一人の思いを知り、配慮してあげることが大切です

先ほどもリンクを張りましたが、生徒が不登校になる理由は

  • 学校生活に起因が35%
  • 家庭生活に起因が20%
  • 本人に起因が35%
  • その他・不明が10%

なので、色々考えられます

不登校の理由を知ることは、環境の改善のために必要な事ですが

それよりも

生徒が求めていることから満足させてあげ、生徒本人が不登校の理由を自然と口にできるような流れが理想的です

生徒や保護者の声

不登校気味だった生徒に対し、新たな担任になった教師が「よろしくな!」と目を見て握手を一人一人の生徒にしていったことで不登校気味だったのが改善されたこともあります

学校へ来やすい環境整備という事では

別室登校や保健室の協力、「電話連絡は毎日しなくてもいいですよ」としてあげる、行事などでは生徒席ではなく教師が手の届くところで参加させてあげるなどです

そうした対応を取ったことで、家庭や本人とのコミュニケーションが以前よりも取りやすくなったとの事例もあります

その他、午前中だけなら、午後だけなら、部活動だけならと色々な時間のパターンもあります

部活動だけ参加できていた、不登校気味の生徒に、学校に来ているからと担任が職員室に呼び出し注意するなんて絶対にしてはダメです

本人は部活動だけであっても学校へ来ることを頑張っています(怠惰でない限りですが・・・)

どういった形であっても、学校へ来ること自体が子供にとって非常にストレスになっている場合があります

まず、学校へ来れているということだけでも認めてあげましょう

また、毎日電話や家庭訪問を求めるような生徒や保護者もいれば、そうではない場合もあります

よかれと思ってしていた行動が、相手にとっては全く反対の行動の場合もありますの

なので、あなた一人で抱えることなく様々な教員と協力して取り組んでいくことが大切です

生徒本人や保護者がしてほしいことを知り、1人1人の思いに寄り添う事が個別性を大切にすることにつながります

正論はしんどい

正論ばかりをかざしているとあなたが悪者になってしまう場合があります

ここで言う正論とは、「学校へ来て授業を受けて当たり前」という考えです

正論はもちろん正しいです

ですが、一部の生徒にとって正論は重たいストレスです

何らかのストレス(いじめや友人関係、対教師など)を強く受けた場合、その環境に出くわす機会の多い学校という環境は本人にとってプレッシャーを感じる環境へと変化します

ポジティブなストレスならば良いのですが、マイナスのストレスの場合は体調にも表れるぐらいのプレッシャーになって押し寄せてきます

そんな中で、「学校へ来い!」と言われてしまうと、とっても「しんどく」なります

学校へ来ることが=正しいことならば、学校へ行かないこと=悪になります

学校へ来いという正論が場合によっては「お前は悪者だ!」と言葉を変えてとらえられてしまいます

そうなると、教師に対する不信感が高まります

教師に対する不信感が高まると一層コミュニケーションがとりづらくなってしまいますし、

教師という学校全体ではなく「あなた」という個人にベクトルが向くことにもなりかねません

そうなると、生徒にとってのあなたは「悪者」になってしまいます

相互理解とは程遠い関係になってしまうという事です

(参考:▲勤続年数から考える教師の仕事の本質【勤続年数より質が大切】▲

学校へ来て授業をするのは当たり前なのですが、本当に大切なことは学校へ来ることではありません

優しい心遣いが大切

「学校へ来ること」ではなく、「生徒本人が豊かな人生を送れるようになること」

それが、教師が行う教育です

学校は来ること自体が目的ではありません

学校で何かを学ぶことが目的です

という事は、教師は学んでもらう事が仕事になり

何を学ぶのかというと、専門教科、クラブ活動、学校行事、クラスでの活動などを通して

人生を豊かにするすべを学んでもらうという事です

大切なのは、その人個人の人生を豊かにするという事です

はっきり言うと、教科だけを学ぶなら動画やネットからでも十分学べます

(関連記事:▲【中学生の親御さん必見】スタディサプリを利用するメリットとデメリット【気になることを全部まとめました】▲

ですが、生徒は授業でのやり取りや、何気ない会話、発問、学校生活のなかで教師から学んでいることはたくさんあるのです

だから「学校へ来ていろいろ学んでほしい」と思うのです

だから教師は不登校の生徒へも色々な働きかけをするんです

あなたは、家庭訪問が「作業」と思ったことはありませんか?

電話連絡が「作業」と思ったことはありませんか?

生徒の豊かな成長を願うなら、あなたの一つ一つの行動は全てが「教育」になり「作業」とは違う崇高な仕事になります

家庭訪問も教育の機会の一場面です、電話連絡も何もかも、学校内外でのあなたの行動は全てが生徒への教育になります

専門教科だけではありませんし、学校へ来ることだけが学校の目的ではありません

事実、学校へ一切登校せずとも、小学校や中学校では卒業できます(一応留年とかも選択肢としてありますが希望しない限り絶対になりません)

だとしたら、学校へ登校することが目的ではないことは明白です

あなたの仕事は、生徒本人が豊かな人生を送れるようにサポートし協力することです

まとめ

今回は、不登校児童に対して教師が考えること・とるべき対応として紹介しました

教師は相手を心から思いやる気持ちがどんな生徒に対しても必要です

経験年数が浅いと、どうしても生徒を心から思いやるという事が難しいです

まあ、言いかえると

  • 親のような思いやりで
  • 仏のような懐の深さを持ち
  • 裁判官のごとく正義に関してはジャッジする

とでも言いましょうか

不登校児童に対しては、全力、仏の立場でいいです(怠惰や非行でない限りですが)

若い頃だとどうしても親の気持ちはわかりにくいものです

(参考:▲1年目の教師が持つべき3つのモノ【教師の資質】▲ここでいう「保護」です)

だからこそ、謙虚に理解する、傾聴する姿勢が大切です

そういった姿勢や態度は保護者や生徒本人、周りの教師にも伝わります

そうなると、あなたを守ってくれるサポーターがどんどん増えていきます

あなたが変わることで周りの人も環境も変わります

ぜひ、目の前の生徒を大切にしてあげてください

あなたの健康とこれからの未来を応援しています(^^)/

最後に

私も少しでも勉強の足しになればと

授業の記事・動画をまとめていますので参考にしてください

▶【てぃーちゃーMの社会科】授業ブログ「やさしい社会科授業」

http://teacherceo-masajirusi.com/

▶【中学社会科動画】youtube

https://www.youtube.com/playlist?list=PLWuTo1d_8MwwdbfWkLWaPLUibd6h0I0E0

また、質問や困ったことなどあれば連絡ください。少しでもお役に立てればと思っています

▶てぃーちゃーMの公式LINE(「社会科授業用情報」を無料で配信していきます。)

https://line.me/ti/p/nRadGVe342

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最後までご覧いただきありがとうございます

コメント

  1. はるる より:

    はじめまして。
    中学生の子供を持つ親です。いじめがあり、学校に対応していただき一旦落ち着いたかに見えたのですが、数週間もたたず同じような言動をしている姿を見たことにより、登校が難しくなり、1か月近く不登校です。記事の内容が的を得ていて、子供にとって、いつどの場面で同じような目に合うか不透明で、なおかつ相手の行動や言動に対して、いつ自分のことを言ってくるのか。悲しみもありますが、やり場のない怒りや憎しみもある中で、再登校をうながすことは子供にとって苦しいことだろうと思っています。子供は、相手側が別室登校や保健室登校、もしくは転校するべきなので、自分が進んで別室登校や保健室登校を選ばなくてはならないのはおかしいと話しています。
    親として、説明に困るところです。このような言葉を生徒から聞いた場合、先生はどのようにお答えするのでしょうか?お忙しいかと思われますが、何かお知恵をいただけましたら幸いです。

    • てぃーちゃーM より:

      はじめまして

      てぃーちゃーMとして記事を書いた山城(ヤマシロ)と申します

      お子さんが悩み苦しんでいる日々、はるる様の苦しい胸中をお察しします

      まず、結論からですが

      お子さんは正しいです

      そもそもなぜ、別室登校や保健室登校の話が学校から上がっているのか?と言うところが私からすると疑問ですが

      いじめにあっているから、教室に入りにくいから別室登校と言うのはおかしいです。はるる様、お子様の言う通りです。

      「以前にいじめがあったことで、教室に入りにくいと子供が思っている」と教師が勝手に思っているから、別室登校を促しているのではないでしょうか?

      教師は言います
      「学校へ来にくかったら、別室登校でもいいからおいで」と
      学校が登校を促す理由は
      ただ、学校へ登校させるため(出席日数など)
      学習の補填をしないようにするため(学力)
      慣れさせるため
      など様々ですが

      はるる様の話の内容から察するに、学校側は、再発していることを認識していないのではないでしょうか?

      いじめや、いじめに類似する出来事、勘違いであっても、学校全体で認識しているものです

      ましてや、いじめや、対教師暴力などの暴力案件は重大ですので、教員たちの緊急会議なども開かれたりします

      まずは、再発していることを教師(担任)が認識しているかをご確認ください。

      場合によっては、担任から学年の教師(学年主任)へ連絡が行かない場合も考えられますので、学年主任と生徒指導主事(基本は校外関係ですが)もしくは管理職(教頭先生)に同席してもらい現状の認識と対応策をとってもらうべきです。

      ご質問の内容でありましたが、私ならこう対処できるかを検討します(以下文章例に)

      私の経験からですが、いじめではありませんでしたが、素行不良、校内暴力、器物破損などを行っていた生徒がいました、彼への対処は”自宅謹慎”でした。
      もちろん、その子の保護者にも事実を認識してもらっていること、どんな状況であっても事案が発生したら引き取りで来校してもらうことなどを事前に取り決め、事案が発生したので、来校してもらい、生徒を引き取っていただき、自宅謹慎という形になりました。(加害者側の親に負担があって本来は当たり前ですのでね)

      もちろん、話し合いや謝罪会で、お子さんが納得し、教室に入れるのならばいいのですが

      認識しているが謝罪せずならば、加害者側に何らかの措置をとるべきです

      認識して、謝罪の意もある、でも心配だ、と言う場合は、何かあった時の対応策を取り決めておきます(上記にあるように、加害者側に自宅謹慎など)

      もちろん、自宅謹慎と言うのは滅多にありません、ですが、事が事なのだという認識を学校にもわかってもらうべきです。

      これは、私が学年団や管理職へ相談するなら、という一例になりますが、お子様が通われている学校は学校で何らかの措置は取るはずです

      最後にもう一度お伝えしますが、お子さんの考えは間違えていません

      学校が再発の把握をしているかご確認していただき、対処を促すようにしてください

      もう一点、お子様にとって、はるる様が一番の理解者であり、一番の心のよりどころです

      学校の授業日数や勉強はたいていの場合何とかなるし、追いつけます(高校の場合は事情にもよると思いますが)、友達関係も本当に友達とよべる子はいつまでも友達です

      「大丈夫」と、はるる様自身が健やかで心に余裕をもって過ごす姿も大切です

      1日でも早く笑顔で過ごせる日々を送れるようになると良いですね

  2. はるる より:

    早速お返事をくださり、ありがとうございます。
    謝罪についてなのですが、1度目の際に学校から聞かれた時、子供が相手の生徒を見ることも話すことも苦痛と言っていること、許すことはないということで、謝罪は受け入れないと言いました。
    再発を疑われた日に、子供が帰宅してすぐに話を聞き、担任に電話連絡しました。
    私は、内容を書類にまとめて、翌日学校に伺いました。
    学年主任がお話ししたいとのことだったので、二人で話をしたのですが、1度目に担任が話していた内容と学年主任が話している内容と違う点が何点かあり、私の中で、不信感と怒りが沸きました。その時に話をすれば、私が暴言を言ってしまうことがおさえられないと思いましたので、そのまま帰宅しました。(色々葛藤しました。細かいことと言われるのではないか。など)

    再発については、相手生徒に確認した結果、「勘違い。そのような意図で言っていない。」とのこと。(でも、私はその生徒が嘘をついていると思っています。言葉では何とでも言えますので。)
    会話の内容は、「グループどう?かわいそうだね。」という言葉。
    以前もこのような言葉で、陰キャと同じグループでかわいそうだね。という意味合いを込めて言われたことがあったそうです。

    1週間経って怒りが静まり、落ち着いて話が出来ることを確証しましたので、教頭にアポをとって半日位の時間をかけて話をしました。
    学年主任の話した内容が事実と違っていること。なぜそのように話をしたのか分からないが、お詫びします。とのこと。この件に関しては、校長はじめ事務員で情報を共有していること。子供の再登校は、柔軟に対応するし、安全確保の見回りもする。とおっしゃってくださいましたが、この時点で、子供は学校に行けなくなっていましたので、先生も学校も信用出来なくなっているんだと思います。

    子供が不登校の間に、学年集会が開かれて(子供の友達が教えてくれました)、学年の問題を生徒達に言わせる会というのがあったそうです。複数のいじめのことをにおわせていた。と言っていました。
    今は、週に2回、担任が学校のプリントを届けにくるだけです。近況を聞かれますが、こちらも変わりないと話すしかなく、子供は先生に会いたくないので、出てきません。
    友達はラインで「学校においで」と言葉をかけてくれるようなのですが、「あの子たちは、来い来いと言ってくるけれど、私の気持ちなんか分からないだろうし。先生に言わされているのだろうか」と、まわりの全てが疑心暗鬼となっている様子です。担任も、腫れ物に触るような感覚で私に接しているように感じますが、肝心の今後のことについては、子供の体調と回復を第一にという空気を出すのみで、このようなケースの子供の感情の動きについて理解されているのかな?というのが正直な気持ちです。
    私が、もっと子供の話を聞かなかったのが悪いのか、子供を弱く育ててしまったのか。
    繊細すぎるのが悪いのか。様々考える日々です。
    でも、別室登校や保健室登校がおかしいと言ってくださり、そのように思ってくださる方もいるのだと、とても嬉しく感じました。ありがとうございました。

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