中学社会科の公民から解く コロナと学校と経済【学校では、飲食店では】

授業づくり

こんにちは

てぃーちゃーMです

2020年5月12日の朝、ニュースを見ていたらこんな内容が流れていました

  • 各地域では学校再開しているところが出てきて、分散した登校などで感染予防をはかっていると
  • 飲食店は再開の自粛がなされていて、時間短縮の営業などが勧められているが、シャッターを閉めて隠れて営業している店もあり、客も「お店でお酒を飲むのがほとんどだったから」と別にお店を悪く言っているわけではない・・・
  • 飲食店を助けるためのボランティアとして学生が配達を手伝っている・・・

これらをどう見ますか?です

ここから社会科の公民につなげます

授業の参考にしてください

まず社会の大原則を知りましょう

社会の大原則

社会は国民(国に住む人々)で成り立っています

と言っても、国が健全に運営されていくためには資金が必要です

それは家計も国も企業も同じです

家計は給料や給料以外の収入から家庭の運営が行われています

企業は商品やサービスを売ることにより利益を得て運営しています

国は税金や国債を発行して資金を得ることにより国の運営をしています

もう少し分解すると

家計は基本目の前の出来事が一番大切です

どういうことかというと「緊急性のある重要な事」です

その日の暮らしや、来週の暮らしが成り立つかどうかが一番大切で

次に、家庭の安定や子供の未来のために「緊急性のない重要なこと」に取り組んでいきます

企業(今回はテレビで見たので飲食店とします)も、その日のお店が動かせないと売り上げが無い。売り上げが無いということは利益が無いという事。儲けが無いとお店は続けられないので目の前の売り上げが必要

企業の発展は、各会社のミッションやビジョンに掲げられています、そういったモノある企業もあれば、日々の売り上げが会社を大きくするという「積み上げた結果」の企業もあります

そうなると、個人経営や中小企業の飲食店は、目の前の売り上げが「緊急性があろうがなかろうが重要なこと」になります

国は少し違います

目の前の売り上げが必要なわけではありません

予算が上がっているからです

「国は今年これだけのお金を使いますよ国民の皆さん良いですか?」といって国会(国民の代表者が話し合いをしている場)に承認してもらいます

(参考:▲ 内閣の仕事  国会の仕事 ▲)

もちろん、収入が確実とは限りませんが、緊急性があるなら国債を発行します

今回のコロナの対策で10万円の給付が行われますが、これも国債でまかないます

本来、国債をたくさん発行すると経済が混乱します(参考:▲政府の役割▲

ですが、国がお金を確保するためにはそんなこと言ってられないという事です

そして、将来の財源は学校にあります

税金を払うのは誰か?

「正直な、まじめな国民」です

極端で申し訳ないのですが、学校での教育は言葉を変えると「税金を黙ってキチンと払う人材を育てる」という事です

地方自治体も同じです

根本的に、国も地方も行政の運営はお金がかかるからです

引用:HP財務省

引用:大阪府の平成31年度当初予算内訳より

学校では、飲食店では

学校

先ほど、学校の役割は税を納める人材育成といいましたが、もちろんそれだけではありません、健全な人間になるように育成し、楽しい思い出や学ぶ楽しさを知るところです

出だしのニュースの話に戻りますが、学校が再開されていく中でホームルームの様子が映像で流れていましたが、生徒と教師の間に透明の間仕切りカーテン(フィルム状でしょうか)がされていました

「感染予防のためだから仕方ないでしょ?」と思うでしょう

では、先生とは何なのでしょうか?

生徒との接触はもちろんこの現状ではできません

ですが、テレビやネット、動物園かのような教室の様子です

ニュースでは、会社の在り方や社会自体の在り方が大きく変化するとドワンゴの夏野剛代表もテレビで発言していました

ですが、一時的にしてもこれが学校の新しい在り方でしょうか?

空間を間仕切りし、生徒と教師との別個の空間を作り「学ぶ?」

こうなってしまったから、こうするといった後手後手の対応を見せるための学校でしょうか?

もちろん、実際に会うのと会わないのとでは違います

ですが、現状も学校の様子も考えると

そんなのでしたらオンラインで全員とつながるほうがまだましでしょう

間仕切りしたといっても感染リスクはオンラインよりは高くなるだろうし・・・

とりあえず感のあるフィルム対応・・・休み時間はどうなるのでしょうか?・・・

飲食店

中学社会科の公民では

「公共の福祉」という語句を教えます(参考:▲公共の福祉と経済活動▲

公共の福祉とは簡単に言うと

「学校にどれだけ行きたくてもインフルエンザだとみんなの迷惑になるから行ってはダメ」ということ

また、中学校の公民では

「企業の経済活動」も学びます

「企業は消費者が求める商品やサービスを提供する社会のための活動」だと(参考:▲企業の種類と役割▲

どちらが優先されるべきでしょうか?

もう一つ、考えなければならない重要なことがあります

憲法です

憲法の25条にはこうあります

「すべて国民は健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」

どんな人であっても健康で文化的な最低限度の生活が保障されているのです

それを守るのが国の義務ですが、国民は自らの経済活動で頑張ります

この3つを一緒に並べます

「社会のために企業活動をしてもいいですよ、権利も義務もあるから働いてください、何かあったら国が保証します、でも、みんなの迷惑になるかもしれないからお店は営業しちゃダメ・・・」

どうでしょうか?

今回はずっと極端な解釈とたとえで本当に申し訳ありません

ですが、こういう事ですね

飲食店へのボランティア

学生が配達のボランティアをしていると・・・

ボランティアは、他人や社会への奉仕活動なので、お店に対して奉仕していても何ら文句も問題もないですが、配達の際、様子を見ていると商品をお客さん宅で手渡ししていました

もし、その学生が感染者の元になってしまった場合、どこが責任を取るのでしょうか?

企業のデリバリーは事故や災害の際は企業が負担してくれるでしょう

労災ですね

労災(労働災害)には保険制度があります

それが労災保険制度

労災保険は、労働者災害補償保険法に基づき、業務上の事由又は通勤による労働者の負傷、疾病、障害、死亡等に対して迅速かつ公正な保護をするために保険給付を行い、併せて被災労働者の社会復帰の促進、被災労働者及びその遺族の援護、労働者の安全及び衛生の確保等を図ることにより、労働者の福祉の増進に寄与することを目的としています。

引用:HP厚生労労働省

これは、業務に従事した人に対してです

ボランティアの人に対しては基本的にボランティアの保険があります(基本は500円程度で入れますが、条件は色々あります)

それらの保険でお金面はなんとかしても、企業の責任はどうなるのでしょう

企業活動はボランティアではありません、ですが、飲食店へのボランティアはOK、もし飲食店利用者に何かあった場合「ボランティアだから」と企業は逃げを打てますか?

ボランティア保険で企業への保障も被害者への保障もできたとして企業の信用はどうなるのでしょうか?

天秤にかけた結果ボランティアに協力してもらっているのでしょうが、社員ならば責任を負って業務に取り組むと思いますが、外的な要因による責任に対してどう対処するのはボランティアでも可能なのでしょうか?

企業活動には絶対的に責任が伴います

まとめ

今回は中学社会科の公民から解く コロナと学校と経済ということで紹介しました

社会には正解のある物とないモノ、時代によって正解が変化するモノがあり、時代を歴史で学ぶことで自らが正しいと思える「自らの答え」を導き出す教科です

今回の話も何が正しいかはあなた自身の判断になるでしょう

ですが、社会にはルールがあり成り立っています

例えば、みんなが好き勝手やってしまうと社会は成り立たない、無法地帯になってしまいます

そうならないためにも先人たちが努力し今の日本、世界があります

今、苦しい中にある人もたくさんいますし、家庭が一概に安全とは言えない子供たちもいます

教師は幸せを作る職業です

悲しみや不安が渦巻いている現状に少しでも幸せの笑顔を増やす尊い職業です

あなたを応援しています

最後に

私も少しでも学生の勉強の足しになればと

授業の記事・動画をまとめていますので参考にしてください

▶【てぃーちゃーMの社会科】授業ブログ「やさしい社会科授業」

http://teacherceo-masajirusi.com/

▶【中学社会科動画】youtube

https://www.youtube.com/playlist?list=PLWuTo1d_8MwwdbfWkLWaPLUibd6h0I0E0

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