明日から使いたい授業の小話2【エジプト文明】

授業づくり

こんにちは

てぃーちゃーMです

【テーマ】:エジプト文明の小話

まずは授業に必要なキーワードです

古代文明、ナイル川、エジプトはナイルのたまもの、象形文字、パピルス、青銅器、太陽暦、測量・建築技術・天文学・数学の発達、ピラミッド、スフィンクス、神殿

メソポタミアとエジプトの地域周辺をさしてオリエント(ヨーロッパから見て東側)

授業での話のきっかけは毎回考えるのが面倒ですよね

何となくのくだらない世間話で授業に入るようでは授業とは言えませんが

興味や関心を引ける話題ならば勉強、学びにつながります

中学生や小学生、高校生でも興味関心から深い学びにつなげたいですよね

なので今回は良い導入、授業の入りの小話を紹介します

水と太陽と神様

エジプト文明とナイル川は当たり前の話です

「洪水がおこって・・・」と説明だけするのは2流でしょう

なぜ洪水が起こるのか?

水はそもそも高いところから低いところへ流れていきます

じゃあナイル川もどこか高いところから流れているという事

この絵を見てください

この絵は何でしょう?

これは地図です

しかもアフリカ大陸の地図です

しかも向きは反対です

船かボートみたいに見えていたのは山です

山の高いところから水が流れ出ています

ナイル川を見ると

地中海へと流れ出ていますが源流はエチオピア高原です

エチオピア高原に湿気を含んだ季節風が吹きつけることでエチオピア高原に大量の雨を降らせそしてナイルに洪水をもたらします

ここで大切なのが

「季節風」

季節風とは吹いてくる時期が決まっている風です

ちなみに地球を吹いている大きな風は3つあります

一つが貿易風

これは大航海時代に貿易船が頻繁に利用したことからこう呼ばれています

ちなみに赤道付近を東から西へ吹く風です

もう一つが偏西風

これは地球が自転することで起こる風です

この風がおこる原理は

「コリオリの力」「コリオリの定理」と言われるものです

まわっているコマの上にボールを落とすと

ある軌道をまわってボールが落ちます

それが地球上でも起こっていて風になっています

そしてもう一つが季節風

これは

大陸と海洋の気温差が原因です

季節によって暖められる速さと冷める速さが大陸と海洋で違うために

風の吹く向きに変化が起こります

日本で考えるほうがわかりやすいと思います

日本は太平洋側と大陸側

太平洋側からは夏場

大陸側からは冬場に吹き込んできます

夏は大陸の方が温まっているので大陸側に風が吹き込んでいく

という事は日本では太平洋から大陸への向きの風になるので太平洋側から吹き込んでくるという事になる

逆に冬場は大陸より海洋の方が暖かい

だから太平洋上の上昇気流が生まれ

大陸の空気を太平洋上へ流していく

だから日本へは大陸から吹き込んでくるようになる

アフリカに話を戻します

エチオピア高原に風が吹きナイルに氾濫をもたらすのです

決まった時期に!!

これが大切です

この時期と言うのがエジプトから見ると

太陽がのぼる前にシリウスというおおいぬ座で冬の大三角を作る星が強く輝いていた

夏の近くの時期です

その時期に洪水が起こっていた

この洪水は水をもたらし、地面をかき混ぜる

かき混ぜられた土は栄養が含まれるので

洪水は「再生」をもたらすものとなった

同時に災害ももたらすので「死」でもあります。

その洪水を連れてくるのが「太陽」というわけです。

だから太陽神が生まれたのがエジプト神話

太陽神ラーですね

シリウスが強く輝く時なので、シリウスも神様になっています

オシリス神です

オシリスは「死」をつかさどっていて、天秤を持って死者の魂と羽の重さ比べをして、どうするか判断する神様です。

昔のエジプト人も星を見上げていたということです。

そして日数を数えたら洪水の時期から次の洪水の時期までが365日だった

だから太陽の暦は365日

これが「太陽暦」

太陽と水と時計

太陽は再生をもたらすと同時に時間を教えてくれる役目もありました

日時計ですね

そもそもは、まっすぐに棒を立てて、昼間の時間を細かく刻んだものでした

これは太陽信仰とつながっています

太陽神ラーは、ナイルの上流の丘の上にある

ベンベン石と呼ばれる太陽光線をあらわす石の尖塔(オベリスク(方尖塔))の上に位置していた

わかりやすく言うと

大きな石柱を太陽の神様(ラー)に見立てて崇拝したということ

その大きな石柱をオベリスクといって、そのオベリスクは金などでピカピカにされており

それこそが太陽神としてあがめられていた

同時に石柱は太陽の反対側に影を生み出します

夜明けと日暮れの間を12分割して

午前と午後を季節ごとに既に読み取っていたようです

ですが

夜は時間がわかりません

だから水時計が使われました

そこに穴が開いていて少しずつ出ていく

その量を調整したものを時計として使っていました

水と税

ナイルの氾濫は夏ごろおこるのですが

その後水位が下がって農業がしやすい土地になる

その農業とかかわりのあるのが税です

ですが、作物の豊作と不作は水の量とも関係します

水があまりにも多いと洪水がひどくなって被害をもたらすし

水量が少ないと不作になります

なので水の量を調べる手段が必要でした

それが人々に神秘性をもたらした神官の役割でした

この水位をはかる装置を「ナイロメーター」といいます

ですが税は人々を苦しめるためのものではありません

公共事業であるピラミッド建設のためのモノです

ピラミッドを作っていたとされるのは洪水の起こった時期

その頃は農業ができません

だから人々を助けるために公共事業が行われていたと考えられています

そもそもエジプトは絶対的な王様が君臨するというよりは

各地の王の集合体で民衆との支配、被支配の関係も緩かったようです

そして、自然と共存する大切さを理解していたからこそ

自然に神様を見出し、自然に逆らうことなく共存していたのでしょう

まとめ

今回の文章を見直してみると

  • 水と太陽と神様
  • 水と太陽と時計
  • 水と税

とやっぱり水がすべてにかかわってきます

ここで「エジプトはナイル川が作り上げたもの」と言われることも納得できるでしょう

ちなみに

星の観測は角度を、数字を意識させます

洪水で自分の土地がどこからどこまでかも測りなおさなければならない

と言うことは数学に繋がってきます。

こうやって見直してみるだけでも古代文明はおもしろいですね

私も少しでも学生の勉強の足しになればと

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