【教員採用試験対策 9】 誰が何? 「教授理論」と「学習理論」の人物と内容

教員採用試験対策

こんにちは

今年(2023年夏)、教員採用試験(令和6年度採用)を受けるヤマシロです

今回は

教授理論学習理論の人物と内容

です

誰が誰で、何が何?

採用試験対策の勉強をしていると出会いますが

実際の現場では理論などを机上で学ぶ機会は少ないです

なので、改めて意識しないと覚える気が出ない分野です

採用試験の1点のために覚えましょう

私自身、顔が出ないと覚えにくいので、自分がわかりやすいように顔つきで内容説明していますので参考までに

教授理論

コメニウス

現代の学校教育のしくみを構想

同一年齢・同時入学・同一学年・同一内容・同時卒業といったしくみ。

女子教育の必要性を説く。

こうした学校のありかたを通じ、人びとがすべての知識を共有することによって、戦争が終わり、ヨーロッパが一つになると考えた。この考え方は、現在のユネスコに受け継がれている。

また、生涯学習を体系的に語り、赤ちゃんを身ごもった時期からの母親の教育の大切さもある。

  • 第二次プラハ窓外放出事件をきっかけに子供への教育の大切さを痛感

熱烈なカトリック教徒で対プロテスタント強硬派として知られていたハプスブルク家のフェルディナントがボヘミア王に即位し、プロテスタントを迫害する政策を実行しようとした。ことがきっかけ

1618年5月23日、プラハ城を襲った民衆によって王の使者である国王顧問官2名と書記の3名が、城の三階の窓から地面に投げ落とされた事件。三十年戦争の発端となった。

教授法:直観(事物)教授法

内容:初めに具体的な事物を感覚・観察してから、十分に思考し、のちに言葉で表現するという段階を踏むことで、物事の認識の形成を目指す

子どもが知識を習得する際、言葉で覚えるより実際の物や事象または絵画・模型・写真などを観察させ、具体的、感覚的に理解させる方が効果的とする教育方法

著作など:「世界図絵」絵入りの百科事典、「大教授学」教育学の体系化

ペスタロッチ

ウィレムデフォーに似てる顔(処刑人やスパイダーマンのオズボーン父グリーンゴブリン役の人)

直観教授とは、「人類の知識 と技量の全部門にわたってきわめて単純な始点 から出発しつつ、飛躍のない順序に従って、平易なものから困難なものへと導き、生徒の諸能力の成長と同じ歩調を保ちながらたえず活気づけ、決して疲労させ、また消耗させることなく、生徒自身から出発させ、かれに働きかける教授手段の順序の組織化への自然に導いた」としている。

ペスタロッチによれば、直観教授 は全ての子どもに適用されうる。なぜなら全ての子どもに、神から与えられた才能・素質が備わっており、この才能を伸ばすことが教授法とされているからである。

教授法:直観(事物)教授法

内容:直観から概念へ、具体から抽象へという認識の筋道に応じた教授のあり方をめざし、教育は生来、子どもに備わっている能力を中から発展させることであると説いた

著作など:「隠者の夕暮れ」「生活が陶冶する

ヘルバルト

教育の目的を倫理学に、方法を心理学に求め、教育学を体系化した。教育の方法として「管理」「教授」「訓練」の3要素(教育的教授)を提唱し、教育の目標は強固な道徳的品性と興味の多面性の陶冶(才能や性質などをねって作り上げること)にあるとした。

「管理」とは、教育活動を妨げる障害を除去すること

「訓練」とは、子どもたちが正しい方向をたどれるようにする働きかけ

「教授」とは、教材などを通じて、心に間接的に働きかけるもの

「教授の無い教育などというものの存在を認めないし、逆に、教育の無いいかなる教授も認めない」という名言を残している。この「教授」こそが「陶冶」ということ

4段階教授法とは

ヘルバルトの著書『一般教育学』において、彼は教育を

教育の目的を倫理学に、

教育の方法を心理学に、

2つに分けて考え、教育の方法を心理学に基づく理論で展開した。

彼は、興味の『多面化』と『統一化』を目指し、脈絡と統一のある認識の過程を明らかにしようとした。 そして、「専心」と「致思」の二段階を見出した。

「専心」と「致思」について

  • 専心・・・一定の対象に没入し、他の対象を意識の外へ排除していく状態
  • 致思・・・「専心」で得た表象を相互に関連づける精神作用

そしてそれをさらに静的と動的段階に分類した。

  • 静的専心・・・明瞭:対象の限定によって意識の混乱を排すること
  • 動的専心・・・連合:明瞭にされた対象をすでに習得させていた知識と結合、比較する
  • 静的致思・・・系統:連合を経た知識を体系化
  • 動的致思・・・方法:以上の段階を経た知識がほかの事象に応用可能になる

ヘルバルトの教授理論は学習者の認識が深められ発展する過程を明確にとらえようとしたものである。

その後、五段階教授へと発展。弟子のツィラーとラインによって五段階教育法へと発展していく。

教授法:4段階教授法

内容:教授の過程は、

明瞭(対象を明確にする)」

→「連合(明らかとなった対象を他の知識などと比較対照し、関連付ける)」

→「系統(連合された知識を系統立てる)」

→「方法(系統化された知識を他の事象に応用する)」

の4段階からなると説いた

著作など:「一般教育学」

ライン

ヘルバルトの弟子

彼は、ヨハン・フリードリヒ・ヘルバルト、トゥイスコン・ツィラーの五段階教授法を、準備、提示、結合、連関、応用と改めた。

教授法:5段階教授法

これらヘルバルト派が唱えた教育方針をまとめてヘルバルト主義と呼ぶ。これは子どもの興味に視点を置くのではなく、教師側に視点を置き、5段階(予備、提示、比較、概栝、応用)に再構成したものである。教師の教授活動の手順を示すものとして広く普及し、明治期の日本にも影響を与えた。

内容:「予備」「提示」「比較」「概括(総括)」「応用

「予備」とは、教師が今日の内容を考えること

「提示」とは、内容について説明すること

「比較」とは、これまでの学習と比較し、関連付けること

「概括(総括)」とは学習のまとめ

「応用」とは、類似の事例に適応させて学習の定着を図ること

ヘルバルト学派のツィラーも、ドイツの教育学者で5段階教授法(分析、総合、連合、系統、方法)を提示

学習理論

デューイ

子どもたちは、自分で発見したい、自分で作りたい、自分で表現したい、話をしたいといった欲求を持っている。それを、学習の中で活かすことが大切だ。そしてそれこそが民主主義の基本だと説いた人物

学習法:問題解決学習

内容:学習者自身が、さまざまな生活経験の中から問題を発見し、解決する過程で、科学的知識を習得する学習方法。学習過程は「暗示」→「知性化」→「仮説設定」→「推理」→「検証」の5段階をたどる。

プラグマティズム(実用主義、道具主義、実際主義)

プラグマティズムとは、物事の真理を「理論や信念からはなく、行動の結果によって判断しよう」という思想

探求や実践といった行動を重んじつつ、「行動によってその都度検証して修正を加えながら判断して進む姿勢」だと考えました。つまり、判断基準というのは、常に絶対的な一つがあるわけではなく、行動の結果次第で変化していくというのです。科学や道徳などに関する知識や概念は、問題を解決するため、よりよく生きるための手段や道具だと位置づけた。

「日常生活の中で出会う具体的な問題」を子供が自分でとらえ、仮説を立てたりして、自分たちで能動的に解決しようと取り組む

問題解決の過程を通して、法則の理解や科学的思考の方法・能力の習得を図る

「実験学校」を教育法の実践のため設立

著作など「学校と社会」「民主主義と教育」「教育が進歩しなければ、社会もまた進歩しない」「なすことによって学ぶ」

キルパトリック

デューイの問題解決学習をベースに「目的」を重視

与えられた課題の解決ではなく、自ら興味をもった課題(プロジェクト)を学習することにより、自尊心ややり遂げる意志が育つと説いた

そのためには、生活を通じた活動が大事だとした

学習法:プロジェクト・メソッド

内容:デューイの考え方に基づき、子どもの自主的・自発的な計画と活動によって展開する学習方法。学習過程は「目的」→「計画」→「実行」→「評価」の4段階に分けられる

著作など:「プロジェクト・メソッド」

スキナー

生き物の感情ではなく坑道に着目して実験や観察を行う「行動分析学」の祖

オペラント条件づけ(ネズミがレバーを押すとエサが出る装置に対し、ネズミは積極的にレバーを押すようになる。エサ(報酬)によって行動を「強化」する)を人間の教育に応用

学習法:プログラム学習

内容:教材内容を細分化およびプログラム化し、ティーチング・マシンを使って、個別に学習する方法。

ティーチングマシンは学習者に対し、説明および説明を理解したか確認する設問を次々に提示。学習者が解答すると、正解・不正解がすぐに知らされ、次の問題に移行。これを繰り返すうち、最終的に当初の学習目標を達成できるようになるというもの

  • 学習者の積極性が大切
  • フィードバックが早いので興味関心を保てる
  • 難易度を少しずつ上げることが必要
  • マイペースで取り組めるティーチングマシンの優劣は学習者によって検証される

ブルーナー

どのような知的教科であっても、方法次第で発達のどの段階のどの子供にも教えられるという仮説を提示

どの教科でも、知的性格をそのまま保って、発達のどの段階の子どもにも効果的に教えることができるという仮説を提示

レディネス(事前準備、事前知識)ができていればどの子どもにもどの教科でも教えられる。学習によって積極的にレディネスを形成していこうとした

学習法:発見学習

内容:科学的な概念や法則、規則性(構造)を学習者自身が「発見」していく学習法

著作など:「教育の過程」

パーカースト

一人ひとりの能力、要求に応じて学習課題と場所を選び、自主的に学習を進めることのできる「ドルトン実験室案(Dalton Laboratory Plan)」を提唱

1919年、マサチューセッツ州のドルトンという町にそのプランに基づいた小さな学校を創設しました。

ドルトンの教室はかつて「子どもの大学」と命名されました。それはその教育が子どもたち一人ひとりの知的な興味や旺盛な探究心を育てるもの

幼児から高校生までの幼児から高校生までの一貫教育の場として数多くの人材を世に送り出してきました。

学習法:ドルトンプラン

内容ドルトンプランは「自由」と「協同」の2つの原理に基づいた「ハウス」「アサイメント」「ラボラトリー」の3本の柱からなる

ハウス」とは家庭的な教室。担任をハウスアドバイザーと呼ぶ。

アサイメント」とは、生徒と先生との間で交わされる契約(約束)。それぞれの年齢に応じた課題が与えられる

ラボラトリー」とは「実験室」。個人の興味に応じたテーマについて専門的に研究する「実験室」

著作など:「子供たちの世界」「ドルトン・プランの学校

板倉聖宣(いたくらきよのぶ)

授業実践例:「仮説実験授業」

下の説明はややこしいので簡単に書くと

例えば、「虫メガネを使って月明りで新聞紙を燃やせるか」という問題文があり

答えの選択肢がいくつか用意されている

実験を通して、科学的認識ができる経験をすることで、未知の問題に対しても結果を予想できるようになるという授業法

内容授業書と呼ばれる独自のテキストと授業運営法に従って実施

  • 科学的認識は実践(実験)によってのみ成立する。
  • 科学的認識は法則的認識である。
  • 科学的認識は社会的な認識である
  • 授業には、各クラスの教師と生徒の個性を越えた法則性があって、個々の教師の作成した教材で授業するよりも、多くの他のクラスで成功した授業プランで授業した方が成功するのが普通である

授業運営法

  • 授業書の予習は有害無益である。
  • 問題を理解し、実験方法を理解し、予想を立てる。
  • 各自の予想に対して理由を発表し、反論があれば討論を行う。
  • 実験結果を示す。
  • 授業の進度は子どもたち次第である。
  • 授業書が終わったら評価と感想を書いてもらう。

著作など:「ひと」「たのしい授業」の創刊にも貢献

遠山啓(とおやまひらく)

理論:水道方式

内容:「タイルを使った位取り指導」百の位、十の位、一の位などをタイルで表して教える

まとめ

教授理論

・コメニウスは直観教授法「世界図絵」

・ペスタロッチは直観教授法「隠者の夕暮れ」「生活が陶冶する」

・ヘルバルトは4段階教授法「一般教育学」

・ラインは5段階教授法

学習理論

・デューイは問題解決学習「学校と社会」

・キルパトリックはプロジェクト・メソッド「プロジェクト・メソッド」

・スキナーはプログラム学習(ティーチングマシン)

・ブルーナーは発見学習「教育の過程」

・パーカーストはドルトン・プラン(自由と協同)(個別学習)

・板倉聖宣(いたくらきよのぶ)は仮説実験授業

・遠山啓(とおやまひらく)は水道方式の理論(位をタイルで)

私もまだまだ覚えていませんが頑張っていきましょう(^^)/

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